ハーメルンのバイオリン弾き   人物名鑑

 

 

 

アイリッシュ・ハーブ #124〜

 全身を鎧で覆っている、ガルーダ使いの魔族。

アウロス #99〜

 ディベルティメント公国を統治する公帝。世界会議に訪れた指導者の一人。

アウロス #外伝5〜

 オリンが勇者だった頃の仲間で、テオルボの肩に乗る小さな竜。しかしその正体は、屈強な竜族の王子である。

アラム・イリイチ・ハチャトゥリアン #30〜

 ソビエト3巨匠の一人と称される、グルジア出身のアルメニア人で旧ソビエト連邦の作曲家。1903年5月24日生まれ、1978年5月1日没(享年74歳)。

アルテュール・オネゲル #57〜

 フランス6人組のメンバーの一人で、聖書や歴史上の人物を主題とした作品を多く残したフランスの偉大な作曲家。1892年3月10日生まれ、1955年11月27日没(享年63歳)。

イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー #27〜

 20世紀を代表する作曲家の一人で、20世紀の芸術に広く影響を及ぼした音楽家の一人。1882年6月17日生まれ、1971年4月6日没(享年89歳)。

イフリート #53〜

 イスラム教における堕天使で、炎を自在に操る魔神。パンドラがライエルに書かせた血判状に入っていたが、なぜ彼女がそんなものを持っていたかは不明。

今村裕子 #48〜

 1995年当時の山形県民。作者に代わり、台詞があったキャラの数を調査した模様。

岩神仙人 #36〜

 たまに語り部として出て来る、謎の老人。キャラクター人気投票結果発表の司会進行も務める。

ヴァイ・オリン #26〜

 千年前に神よりパンドラの箱製作を命じられた天使で、パンドラの父にしてハーメルやサイザーの祖父。500年前に仲間と共にケストラー率いる魔族軍に挑み、その封印を成功させた張本人。当時は金色の長髪に燃えるような真紅の炎の瞳を持つ、壮麗な美青年だった。容姿端麗頭脳明晰で大海原のように広く深い優しさを持ち、非の打ちどころがなく天上界でも一目置かれる存在だったとか。両親に加え兄や弟もいたようだが、詳細は不明。封印時に聖なる力を使い果たして爺になり、今ではスフォルツェンドの山奥に住み発明家として生計を立てている。数多くの神器や魔器を製作しており、ハーメルのバイオリンや伝説の宝剣も彼の作品。美男美女に目が無く隙あらば痴漢行為に及ぶ変態爺で、パンドラが生まれたのも人間の美女にムラムラ来たかららしい。

ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー #20〜

 ロマン派歌劇の頂点・楽劇王として知られる作曲家・指揮者・理論家・文筆家で、19世紀後半のヨーロッパに広く影響を及ぼした中心的文化人の一人。1813年5月22日生まれ、1883年2月13日没(享年69歳)。

ヴォーカル #66〜

 500年前からハーメルンの地下牢に幽閉されていた罪人で、ハーメルの腹違いの兄。愛情を注いでくれた人間の母親はケストラーに目の前で聖杯とされ、それをきっかけにケストラー率いる魔族軍に表立って叛逆するも敗北、冥刻屍鎖封陣で厳重に拘束されていた(後にケストラーの糧とするためでもあった)。彼を利用しようとするギータの手で牢から出され、それをベースが了承した事でミイラ状態から復活(とはいえ封印球のせいで全力が出せない上、ベースに逆らうと動けなくなってしまう制約付き)。ケストラーの覚醒を促すためのハーメルの挑発と伝説の宝剣の完成を命じられ、借り受けたオル・ゴールと共に渋々ながら応じる事になる。しかし最終目的はあくまでもベースやケストラーの抹殺であり、隙あらば寝首を掻くつもりでいる。これといった主義主張が無い代わりに傍若無人そのままの残忍・傲慢・冷酷な性格で、人魔問わず自分以外の全ての存在を許せない一匹狼の殺人快楽主義者。人間を玩具程度にしか考えていないのは他の魔族と同様だが、彼の場合は魔族もそれに含まれる。破壊衝動に任せて暴れる事がほとんどだがバカではなく、状況に応じて策士じみた言動もとれる狡猾な一面もある。天井知らずの魔力による高い戦闘力を備えており、本来なら第5の魔界軍王という立場にいたほど(ピックとの関係性は不明)。両掌で掴んだものの生命力や魔力を吸い取る能力を持つほか、腹に口があるので腹部への攻撃は無効(その強靭な顎で噛み砕いてしまう)。また通常死ぬことの無い精霊も、彼は何故か殺すことができるらしい。なお本性は普段の姿と基本的には同じだが、髪の色が変わり各所の角が大きくなってより攻撃的な印象になる。

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト #8〜

 古典派音楽を代表する作曲家・演奏家で、ハイドンやベートーヴェンと並ぶウィーン古典派三大巨匠の一人。1756年1月27日生まれ、1791年12月5日没(享年35歳)。

エレオノーレ・フォン・ブロイニング #3〜

 ベートーヴェンの初恋の人と言われている女性で、ヘレーネ夫人の娘。シュテファンの姉でもあり、ベートーヴェンとは弟を通じて知り合ったという。

オーボウ #1〜

 元は妖鳳王を務めていた魔界の将軍で、ハーメルが生まれた時からずっと世話をしてきた義父的存在。10月1日生まれ、天秤座の魔族O型。身長25cm、体重1.5(後に2.5)kg(カラス時)。座右の銘は「苦あれば楽あり」。魔族中ではケストラーに次ぐ実力者で空の提督とも呼ばれ、単純な戦闘力ならベースをも凌ぐ(ケストラーにさえ、お前がいれば魔族の半分は要らんとまで言わしめた)。しかし必要以上の争いや殺しを好まない穏やかな性格で、軍王長の座はベースに譲り魔界軍王No.2であり続けた。人間たちを虐殺するだけの空しい生活に嫌気すら感じていたが、図らずもパンドラの箱に封じられたことで暫しの安寧を得る。しかし永い年月で箱に綻びが生じ、ケストラーより聖女の探索命令が下された。カラスに姿を変え外界へ旅立つも人語を話すのを目撃され負傷、山中でパンドラに救われどうにか一命を取り留める。程なくして彼女が聖女である事に気付き苦悩するが、結論を出す前にケストラーが現れてしまう。策に嵌っていくパンドラをただ見ている事しか出来なかったが、サイザーが攫われ箱が開けられ彼女も食われるというところで遂に抑えられなくなり、ケストラー率いる魔族軍に反旗を翻す事になる。瀕死の重傷を負いつつもどうにかケストラーを再封印し、パンドラとハーメルは何とか救うことができた。以降はずっと彼女らに付き従い、共に茨の道を歩んでいく。アンセムでパンドラが水晶にされハーメルが暴走した時は、彼が身を挺して暴走を鎮めたらしい(詳細は不明)。今では魔族討伐の旅を続けるハーメルの良きパートナーであり、ハーメルの傍若無人振りに常々振り回されながらもその成長を見守っている。フルートを始めとして少しずつ仲間が増えていくことに至上の喜びを感じているほか、人生経験の豊富さから彼らの相談役として悩みを打ち明けられる事もしばしば。長い旅の末にハーメルたちと共にハーメルンの土を再び踏み締め、自分の罪と向き合い決着をつけるべく最終決戦に臨む。先述のように実力は折り紙付きだがそれ故に魔力の消耗も大きく、本性である黒い翼の有翼人のままでいると寿命が著しく短くなるため、戦う必要のない平常時は漆黒のカラスに姿を変え魔力消費を抑えている。風を自在に操る事ができ、得意技は鳳凰千破。

オカリナ #9〜

 妖鳳軍の副官にして、オーボウの娘。8月9日生まれ、獅子座の魔族O型。身長162cm、スリーサイズはB86cm、W55cm、H85cm。父が妖鳳王だった頃の境遇は不明だが、サイザーが攫われてきてからは養育を任され、妖鳳軍を取りまとめつつ出来る限りの愛情をもってサイザーの支えとなり続けた。ただ真実を話すことは禁じられていたため、どれだけサイザーがパンドラの事で悩んでいても傍にいる事しかできず、罪悪感に苛まれ続ける日々を送る事になる。そしてサイザーが明確に叛逆してギータに捕まった際、一人脱出してハーメルたちに助けを求めた。以降はサイザーと本音で語り合えるようになり、再会した父を通してハーメルたちとも打ち解け、妖鳳軍時代からの主任務である偵察を率先して行う事でサイザーの力になれるのを嬉しく思っている。父の影響なのか魔族らしからぬ素直で健気な性格で、前を向いて必死に生き抜くサイザーを心から慕い尊敬している。本性は白い翼の有翼人だが、サイザーの幼少時に助勢したことをベースに咎められ、父のような白いカラスに姿を変えられた。自力で元の姿に戻れなくもないが、その際は寿命を著しく削ってしまう。父ほどではないものの風を自在に操る事ができ、得意技は父と同じ鳳凰千破。ちなみに顔は母親(粗野で我儘な暴れん坊という話)似で、右目の傷はカラスに変えられた時に付いたもの。

オカリナ #141〜

 10年かかってやっとできた、ライエルとサイザーの子供。天使の羽が生えている。

オル・ゴール #48〜

 「死のオル・ゴール」「死神(ジョーカー)」と呼ばれる魔界の道化師で、魔族の中でさえ忌み嫌われている冥法軍の副官。本来はバラライカ配下「十人の夜会」の一人だったが、どういう訳か裏切ってベースの配下となった。ベースの命でスコアにてハーメルを精神的に追い込み、魔族化させてケストラー復活を促進させるべく策謀を巡らせるも失敗。以降は監視の名目でヴォーカルの配下となり、下僕同然の扱いを受ける羽目に陥る。オーボウですら「くそみそに気分の悪い男」「最低のクズ野郎」と称する程の腐った性格で、卑劣極まる策を用いて人を苦しめ甚振り喘がせ踠かせ、生かさず殺さずで苦しむ様を見るのを至上の喜びとする。上司であるベースや他の仲間に対しても常にお道化た態度で接し、怒らせてばかりいるため評判はすこぶる悪い。本来なら魔界軍王レベルの実力者だが、その性情と人望の無さもあって不適格とされている(当人にもそのつもりはない様子)。常に持ち歩いている竪琴の調べで魔曲を奏で死霊を召喚して操る死霊使いだが、遺恨や未練を残して死んだ特別な者しか扱えない。身のこなしは軽いが直接的な攻撃手段は持っておらず、召喚した死霊を巧みに操って敵を精神的に追い込むのが常套手段である(強力な魔族の死霊を召喚した場合は、その死霊に攻撃させることもある)。なお彼の本体は他ならぬ仮面であり、身体は死体にすぎないので何をされてもダメージは無い(好んで使っている体は、かつてサイザーに滅ぼされた国の王子のもの)。よって口癖である「仮面の下に懸けても」の言葉には、何の信憑性も説得力も無いのである。ちなみにバナナが好きで、ペンギンの小物を集めるのが趣味らしい。

オルトリンデ #20〜

 ワルキューレズの五人目。静かでクールな一面を持ち、賢さに秀でる。

カール・マリア・フォン・ウェーバー #30〜

 ドイツオペラの伝統を継承しドイツ・ロマン派のオペラ様式を完成させた、ドイツのロマン派初期の作曲家・指揮者・ピアニスト。1786年11月18日生まれ、1826年6月5日没(享年39歳)。

大地の神(ガイア) #9〜

 ダル・セーニョ王国騎士団が忠誠を誓っている神。詳細は不明。

ガイタ #38〜

 スラー聖鬼軍の一人で、スラー共和国第二王子。シターン王とユーフォニア王妃の次男。体を1万度もの超高熱の炎に変化させることができ、そのまま敵に突撃する猛鼓火炎輪アタックを得意とする。

鞨鼓龍 #119〜

 陵王国親衛隊長、及び空援武士団団長を務める将軍。神剣出雲守を武器とする西側で一・二を争う神力の持ち主だったが、悪魔型魔族に聖杯とされてしまう。

カスター #102〜

 リュートが大神官だった頃、スフォルツェンド第3魔法兵団を率いていた将軍。魔界軍王の急襲に遭い、全滅した事を報告後絶命する。

カストラート #99〜

 エコセーズ王国の王。世界会議に訪れた指導者の一人。

キー #99〜

 オクターブ連邦の王子。世界会議に訪れた指導者の一人。

ギータ #7〜

 類稀なる剣技を操る魔界軍王の一人で、超獣軍を束ねる超獣王。9月11日生まれ、乙女座の魔族AB型。普段は下半身にも頭がある犬型のケンタウロスのような姿(顔は双方共に犬類のもの)で、例え体を両断されてもどちらかの半身が無事なら蘇生できる強靭な生命力を持つ。ただ魔力は生来それほど強いわけではなく、魔界一の剣客と言われるほどの剣術は元々魔力不足を補うためのものだったと思われる。とはいえ今では様々な珍しい剣を蒐集するコレクターとしての顔もあり、身に付けた剣技でそれらを自在に使いこなし自分を見下ろしていた輩を痛め付け、悲鳴を上げさせ恨み辛みを吐かせるのを至上の悦びとしている。また剣術だけでなく知謀にも長けていて、ベースを始めとする目上の者たちに表向きは従順な態度を取りつつ、虎視眈々と下剋上の機会を伺っている策略家。現状では魔界軍王No.4の地位に甘んじているものの、強者の血を舐める事でその能力を取り込める特性を利用し、ケストラーの能力を得て大魔王となる野望を抱いている。口調こそ丁寧だがケストラー同様に典型的な魔族の性質で、同胞ですら平気で駒にできる冷酷な性格。本性は見上げるほどに巨大な地獄の番犬ケルベロスであり、ドラムやサイザーといった様々な強者の力を取り込むたびに不気味な禽獣(キマイラ)と化していく。

クジラ #外伝5〜

 オリンが勇者だった頃の仲間で、ネプチューン王に仕える史上最大最強の術者。全長30m。地上に出ると自重で肺が潰れてしまうため、海中でしか戦えない。グラビートとは、バルトーク戦線を潜り抜けた仲間。

グスターヴ・ホルスト #10〜

 合唱曲を中心に多くの名曲を残した、イギリスを代表する作曲家の一人。1874年9月21日生まれ、1934年5月25日没(享年59歳)。

グスタフ・マーラー #2〜

 交響曲と歌曲の大家として知られるシンフォニストで、ウィーンで活躍した作曲家兼指揮者。1860年7月7日生まれ、1911年5月18日没(享年50歳)。

グスレ #83〜

 超獣軍所属の魔族で、王虎大隊を率いる軍団長大佐。伝説の宝剣のルビーを求めてやってきたヴォーカルを迎えるが、未発見の報告にキレた彼に殺される。

クラーリィ・ネッド #22〜

 必死の努力でリュートの後を継ぎ、スフォルツェンド魔法兵団を束ねている第16代大神官。6月27日生まれの21歳、蟹座のO型。身長182cm、体重65kg。幼い頃は両親や妹のコルと共に幸せな生活を送っており、純粋にリュートに憧れていた。第一次スフォルツェンド大戦の勃発で母親を亡くし、自身もドラムに殺されそうになるが間一髪でリュートに救われる。瀕死の重傷だった魔法兵団所属の父親がホルン女王の回復魔法で一命を取り留め、彼女が自身の寿命も顧みず回復魔法を使い続けていることを知って、志半ばで散ったリュートの代わりに女王を守るため強くなることを決心。魔法兵団に入り血の滲む努力を続けて、遂に実力のみで大神官の地位まで上り詰めた。常に冷静でプライドが高く非常に真面目な性格だが、熱くなると無茶をやらかすこともしばしば。いい加減な人間には冷たく当たるので冷酷に見られる事も多いが、しっかりとした意志を持つ者にはそれなりの敬意をもって接する。女王に対しては敬愛の念以上に理想の女性像として恋愛感情に近いものを抱いており、日に日に母親に似てくるフルートにも似た思いを寄せていくようになる。幼少の頃から女性にモテていたようで、その点では聖十字軍王家親衛隊の面々にかなり妬まれている(女子は除く)。なお妹コルネットの事は異常ともいえる程に溺愛していて(コルリンと呼んでいる)、彼女が泣くと必ず察知しワープ魔法で即座に駆け付ける(徒歩だと方向音痴で道に迷うため)。なお彼女の抱える邪心には、全く気付いていない。リュートにはまだ及ばないものの、現状では名実ともにスフォルツェンド一の法力の持ち主。身体能力も非常に高く、一時的とはいえドラムを相手に肉弾戦で亘り合った。

グラビート #外伝5〜

 オリンが勇者だった頃の仲間で、疾風の異名を持つ魔剣士。剣士なのに剣を使わずグラビート・ブーメランでケストラーに挑み、自滅してしまう。クジラ将軍とは、バルトーク戦線を潜り抜けた仲間。

クリストフ・ヴィリバルト・グルック #12〜

 オペラの改革者として名を残す、バレエ音楽や器楽曲も手掛けた作曲家。1714年7月2日生まれ、1787年11月15日没(享年73歳)。

グリムゲルデ #20〜

 ワルキューレズの七人目。大人しくて少し気が弱いが、頑張り屋。

クルム #134〜

 母と共に死の牢に囚われている子供。母がハーメルを挑発する材料にされて殺され絶望しかけるが、トロンの叱咤と励ましで何とか踏み留まる。

グレート #141〜

 ハーメルとフルートの五男。ハーメルに似ていて、最も色濃くケストラーの血を受け継いでいる。

クロード・アシル・ドビュッシー #50〜

 絵画の印象主義を音楽に導入し、交響曲の詩人と言われたフランスの大作曲家。1862年8月22日生まれ、1918年3月25日没(享年55歳)。

クロクナム #101〜

 リュートが未来を視る魔法の使用で力を借りた、時間を司る神。

グロッケン=シュプール #99〜

 大戦で体の半分を失いながらも火の精霊の力で命を繋ぎ、グローリアー大帝国を治め続けている大帝。250歳。自国の軍事力を過信し、妖精の穴を使ってハーメルンへ独断で攻め入ってしまう。魔族の血を引くハーメルを汚らわしいと断じ、呪われた素性や運命を持つ者に世界の命運を任せる事は出来ないという考えを持つ。第一次スフォルツェンド大戦の直前、リュートを旗頭にハーメルンへ侵攻すべきとホルンに直談判を行っており、リュートを喪った事はホルンの判断ミスのせいだと考えている。

クワイア=オルガン #124〜

 自分こそ空の女王だと主張する、悪魔軍の副軍団長。半人半鳥とでもいうべき姿で、巨大な斧を武器に高速で空を舞う(サイザーほどの速度は無い)。美肌系魔女族を自称するが本性は醜い悪魔そのもので、美しさとはかけ離れている。

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル #外伝1〜

 バロック期を代表する重要人物の一人であり、ドイツ出身でイギリスに帰化した偉大な作曲家。1685年2月23日生まれ、1759年4月14日没(享年74歳)。

ケスト #141〜

 ハーメルとフルートの次男。ケストラーに似ているが性格は正反対で、自然や動物を愛する慈愛に満ちた精神の持ち主。

ケストラー #4〜

 全ての魔族を束ねる王であり、魔族たちの魔力の源にもなっている大魔王。遙かな昔に人間界へ魔族を率いて現れ暴虐の限りを尽くしていたが、オリンの手でパンドラの箱に封じられる。数百年後綻び始めた箱から聖なる者を見つけ出すようベースとオーボウに命じて送り出し、オーボウを保護したパンドラに目を付ける。精神と肉体の一部で外界へ出て彼女を誑かし、後に聖杯として利用するべくハーメルとサイザーの双子を作る。さらに時機を見てベースに自分たちを襲わせ、まんまとパンドラの箱を開けさせることに成功。しかしオーボウの機転で再び自分だけが箱に封じられてしまい、以降は最低限の指示をベースたちに出しつつ復活の時を待ち続ける。やがて伝説の宝剣の完成により遂に箱は開錠され、体の大部分を失いながらも復活を果たす。それからは聖杯として数多くの強者たち(人魔問わず)を食う事で徐々に力を取り戻していき、最終決戦時にハーメルたちから得た力で完全復活する運びとなった。残虐非道冷酷無比を絵に描いて額縁を付けたような性格で、自分以外の生命全てを使い捨ての駒程度にしか思っていない。それは配下の魔族ですらも同じだが、何しろ彼に見限られた途端に魔力の供給が断たれるため決して逆らえないのである。特に技や術の類は持っていないが、一挙手一投足が強大な武器となるので必要が無いだけに過ぎない。攻守ともに絶大な力を持ち傷ついた際の治癒力も桁違いだが、ただ一つ圧倒的な聖なる力にだけは弱い。

ゲルヒルデ #20〜

 ワルキューレズの一人目で、9人姉妹の長。行動力に長け、個性の強い姉妹たちの纏め役。彼女だけは創造された当初から、サイザーへの高い忠誠心を持っていた。

小石忠男 #141〜

 元ラジオ関西プロデューサーで、クラシック音楽の評論家。1929年10月26日生まれ、2010年11月9日没(享年81歳)。

ゴーン #38〜

 スラー聖鬼軍の一人で、スラー共和国第三王子。シターン王とユーフォニア王妃の三男。鉄巨兵のミサイル300発を体に内包しており、その破壊力は首都一つを丸ごと壊滅させるほど。

コキュウ #38〜

 スラー聖鬼軍のリーダーで、スラー共和国第一王子。シターン王とユーフォニア王妃の長男。全身が何百という刃鉄でできており、その全ての白刃を変幻自在に操る事が出来る。

後光院・アリスン・ブランディ・メルセデス・ローズマリー・フォン・ランコ #120〜

 スットン共和国黒幕の娘で、パッパラ隊所属の少尉。面白そうだからと入隊した変わり者で、ブッ飛んだ性格と言動で周囲を振り回す。水島に惚れ込んでおり、過激なアプローチを仕掛けている。

コル・ネッド #34〜

 クラーリィの妹で、凄腕の魔闘家。通称コルネット。3月3日生まれの13歳、魚座のAB型。身長153cm、スリーサイズはB78cm、W54cm、H79cm。ハーメルに第二次スフォルツェンド大戦の活躍を見て惚れ込み、ライバルのフルートを異常なまでに敵視する。当初はハーメルの護衛兼フルートの魔法修業を行う名目で仲間に加わったが、修業にかこつけてフルートを徹底的に苛め抜き(結果としてフルートは肉体的に強化された)、遂には殺害までしようとする。しかし目的を果たす前に、兄の手で故国へ連れ戻される事に。以降もフルートの抹殺を諦めず様々な呪法を試す内、凡ミスで魔物変身薬を飲んでしまい凶悪な魔族へと変貌(太古の魔界に存在したという、千年の業火で大地ごと己を焼いた種族)。後にドラムをも超える戦闘力でスフォルツェンドを最大の危機に陥れるが、クラーリィの奮闘により討伐される。この時に極限まで高まった邪心は浄化され、フルートを心より慕う清廉潔白の塊となった。ただ魔族の身体への変身能力は残っており、軍王クラスの魔族とも対等以上に亘り合える戦闘力を得るが、代わりにその姿になった時は例外なく迫害されるようになってしまう。兄に甘やかされて育ったせいか、唯我独尊を地で行く我儘な性格。更に兄の事を病的なまでに慕っており、言い寄る女は人知れず排除している。魔族化する前から戦闘力は折り紙付きで、幻竜軍の魔族4体を相手にしても余裕で叩き伏せられる身体能力と法力の持ち主。彼女の会得している最大威力の攻撃魔法は、敵を天にも届く5千億度の地獄の業火で焼き尽くす。浮遊魔法や変身魔法が得意なほか、趣味の占いは悪い結果ほど的中率が高い。また最終的に身に付けた必殺技「聖母殺人伝説(ジェノサイド・ストリーム)」は、ケストラーをも葬り去る威力を持つ。

サー・エドワード・ウィリアム・エルガー #25〜

 ナイト及び準男爵に叙され国王の音楽師範も務めた、イングランドの作曲家・指揮者。1857年6月2日生まれ、1934年2月23日没(享年76歳)。

サイ #141〜

 ハーメルとフルートの長男。サイザーに似ていて天使の血を少し引き継いでおり、羽こそ小さいが機動力は非常に高い。

サイザー #7〜

 絶大な機動力とスピードを持つ魔界軍王の一人で、妖鳳軍を束ねる妖鳳王。4月13日生まれ、牡羊座の天使B型+人間A型。身長174cm、スリーサイズはB88cm、W54cm、H85cm。パンドラとケストラーの娘であり、ハーメルは双子の兄。パンドラの天使の血を色濃く受け継いでいるため、背中に翼が生えている。生まれて間もない頃にベースの手でハーメルンに攫われ、長い事母親であるパンドラに捨てられたと思い込まされて育った。6歳ころから無理やりプロムナードを始めとする人間の国へ侵攻させられ、白かった翼は多くの返り血で赤く染まり、いつしか「ハーメルンの赤い魔女」として恐れられるようになっていく。薄いものの確実に存在するケストラーの魔族の血が、人間たちの虐殺を後押ししていたことは否めない。そしていつの頃からか、あまりの残虐さ非道さ故に天上界を追放されたなどという噂まで出回る事になる。ただ彼女の本心は決して魔族に傾倒する事なく、自身に与えられたパンドラの箱捜索任務とも相まって反逆の機会をずっと伺っていた(養育係兼副官であるオカリナは堅く口止めされていたが、パンドラの水晶の掃除役が口を滑らせたのを聞いた事で真実を知った)。しかし箱発見と共に自軍を封印した時点でギータの罠に嵌り、危うく処刑されるところをハーメルたちに救われる。魔界軍王だった事もあって仲間として打ち解けるには抵抗があったが、ライエルの必死な想いやトロンとの確執を受け入れ乗り越えた事で、「誰かのために生きる」という目的を見出し彼らと共に歩んでいく決心をする。ところがパンドラの箱を斬るための鍵として魂を抜かれたり、代わりにヴォーカルの魂を入れられて非道の限りを尽くしてしまったりと散々な目に遭う。挙句に唯一無二の存在だったオカリナを喪って再び心が折れかけるが、ライエルを始めとする仲間たちのおかげでなんとか持ち直すことができた。そして己の呪われた運命に終止符を打つべく、仲間と共に再びハーメルンの土を踏み最終決戦に臨む。長いこと魔族の中で育ってきたせいか感情を表に出すことが少なく、クールで冷たい印象を受けがちではあるが、実際は感情表現が苦手なだけの、照れ屋で恥ずかしがり屋な一面も持つ普通の女の子。ただ一般常識や恋愛感情には非常に疎く、特に恋愛はライエルの想いに救われるまでは意識した事もなかった。最終決戦間近になってようやく想い合う関係となり、初々し過ぎるカップルとなる。天使の横笛を武器とし、翼を最大限に活かした機動力とスピードで縦横無尽に戦場を駆ける空の女王。魔界軍王No.3に相応しい実力を持つが、ワルキューレたち精霊を伴った際はNo.2といっても過言ではない。「フン!」というのが口癖だが、照れ隠しや戦闘時の昂揚など用途(?)は様々。

サックス #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊隊長にして、親衛隊の頭脳。魔法学の成績ではクラーリィに及ばなかったが、知略には長けているらしい。詳細は不明だが、左目を失っている。学生時代にクラーリィから譲られたバレンタインチョコを食べていたところ、女子たちから凄まじいブーイングを喰らった事がある。

ジークルーネ #20〜

 ワルキューレズの六人目。あっけらかんとしてる元気な性格で、ワルトラウテと仲が良い。

ジェーン #7〜

 ライエルが小学校5年の時、隣のクラスだった少女。ライエルにバレンタインチョコを渡して付き合い始めたが、ホワイトデー前に綺麗にフったらしい。

鹿次郎 #113〜

 エアシュテルベント大陸に棲んでいる仔鹿で、鹿太郎の弟。母さん鹿の仇であるハーメル打倒を弟と共に誓うが、発見と同時に狩られ鹿鍋にされる。

鹿太郎 #113〜

 エアシュテルベント大陸に棲んでいる仔鹿で、鹿次郎の兄。母さん鹿の仇であるハーメル打倒を兄と共に誓うが、発見と同時に狩られ鹿鍋にされる。

シターン #37〜

 全身を病魔に蝕まれながらも、精神力で国を治め続けているスラー国王。ユーフォニア王妃には既に先立たれている。パンドラの箱を取りに来た妖鳳軍をスラー聖鬼軍と共に迎え撃つが、サイザーには力及ばず囚われの身となる。当初は箱の在処を教える気は無かったものの、受難曲でサイザーの負っている業と本当の目的を察知し場所を教える。

ジャン・シベリウス #15〜

 7曲の交響曲に多数の交響詩・ヴァイオリン協奏曲など多くの曲を世に送り出し、多方面に才能を発揮したフィンランドの英雄ともいうべき作曲家。1865年12月8日生まれ、1957年9月20日没(享年91歳)。

ジャン=フランソワ・パイヤール #外伝1〜

 パイヤール室内管弦楽団を結成し著述家としても活躍した、フランスの指揮者。1928年4月12日生まれ、2013年4月15日没(享年85歳)。

シャルロット #48〜

 ライエルの小学校時代の同級生で、ライエルに告白した女性の第一号。しかし直後に鼻血の大量噴出を受けて精神に傷を負い、病院で寝たきりになった上二度と笑わない子になってしまった。この事件は「ライエルの地獄の黙示録」「ハンバーガーヒル事件」などと呼ばれ、ライエルはつぶしやライエル・逆足長おじさん・ハニーフラッシュ噴出するわよん等の不名誉な仇名で呼ばれるようになったという。

シュウェルトライテ #20〜

 ワルキューレズの四人目。大人っぽいところのある、少し背伸びしたがりな性格。ヴォーカルとの戦いでブリュンヒルデが消滅した後は、彼女が甲冑となる。

シュテーク #99〜

 アンダンティーノ王国の王。世界会議に訪れた指導者の一人で、会議後も時々世界を代表してホルンと連絡を取る。グロッケン大帝ほどではないにせよ彼もホルンを弱腰だと非難していたが、本当の計画を聞いてからは彼女を見直し支援する側へ回った。

シュテファン・フォン・ブロイニング #3〜

 ベートーヴェンの親友であり、エレオノーレの弟。

シュリンクス・ボーン #9〜

 ダル・セーニョ王国第54代国王にして、トロンの父親。ホルン女王と協力して魔族の侵攻を防いでいたが、魔界軍王勢揃いによる総攻撃で敢え無く命を散らすこととなった。肌身離さず守っていた伝説の宝剣の核であるルビーも、後にヴォーカルの手で遺体から奪われてしまう。二刀流による舞うように華麗な剣技を得意とし、得意技は双剛刃獅子奮迅斬。

ショウ #38〜

 スラー聖鬼軍の一人で、スラー共和国第四王子。シターン王とユーフォニア王妃の四男。特殊硬質金属糸を何万本も重ね合わせた体をしており、その全てを自在に操る事が出来る。よって首を落とされても死ぬことは無く、敵の全身に絡みついて拘束する事も可能。巨大な棘付きの車輪を武器とし、高速回転による突進で敵を両断する。

ショーム・ボーン #14〜

 ダル・セーニョ王国王妃にして、トロンの母親。トロンの退路を確保するべく一人で魔族軍の追手に立ちはだかり、致命傷を受けながらも不屈の精神で魔族を通さなかったが、業を煮やしたギータの妖刀・緋炎で生きたまま焼き尽くされた。

シンバル #34〜

 幻竜軍所属の魔族。第二次スフォルツェンド大戦にてドラムを倒された後、ハーメルンに帰れなくなってしまい他の仲間3人と共に落ちぶれた。スフォルツェンド北東の町で潜伏中にハーメルたちを発見、名誉挽回のために命を狙う。

スティックス #外伝4〜

 かつてトロンの生誕を防ぐべくダル・セーニョに侵攻した、幻竜軍の副官。幻竜軍第3大隊を率いて国王夫妻を追い詰めるも、駆け付けたリュートに倒された。普段は丁寧な言葉遣いだが、余裕が無くなると乱暴になる。ベースから耐魔法マントを授かっており魔法攻撃は効かないほか、魔族一と自負する機敏性を誇り肉弾戦を得意とする。本性は三ツ首の飛竜(ワイバーン)で、その際には攻撃力が10倍になる。。

セリー #69〜

 スコアの北に位置する村に、両親と住んでいる子供。夫婦にとって晩年にようやくできた子であり、とても大事にされている。

ソプラ #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊隊員。どんな硬い岩盤でも突き通す魔槍十字架を武器としており、通称・光の銀槍。

タケノッコーン #15〜

 春先に現れてタケノコを自由自在に操り、木こりの皆さんに迷惑をかける恐ろしい(?)タケノコ魔人。ハーメルンでの最終決戦時に、何故か人類側の戦力として登場する。

タタラ #50〜

 冥法軍所属の魔族で、幽霊船団を率いる提督。

タム #45〜

 プロムナードに家族と共に住んでいた子供。国の潰滅後も母と何とか生き残っていたが、サイザーと出会ってしまい母ともども殺されてしまう。この母子との出会いが、サイザーに親というものを教えた。

チューバ #2〜

 1週間ほど前からスタカット村外れの古城を根城にしている、魔王を自称する巨大な蜥蜴王。村人に力ずくで忠誠を誓わせるべく、暴力・殺人・強奪を部下ともども繰り返している。昔とある王宮内で暴れていた際、皇帝の依頼を受けたハーメルに退治されたことがあり彼を恨んでいる。ハーメルが魔曲を武器としているため対策に耳栓を用意するなど、一応は単なる力バカではない。

チロリーナ伯爵 #37〜

 たまに語り部として出て来る、謎の紳士(?)。ポヨニール伯爵とも呼ばれる。セニョールが口癖。

土の竜 #18〜

 ライエルの奏でる精霊の踊りによって、竜の形に具現化された土の精霊たち。

ティン #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊の一人。回復魔法を得意としている。

テーパー #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊隊員。肉体を炎と化す魔法の使い手で、通称・紫の焔。小学4年生の頃、クラス一の美人だったレリーヌにクラーリィへのラブレターを渡すよう頼まれたが、受け取りを断られてレリーヌに恨まれ、一生モテなくなる闇落ち呪文を掛けられた事がある。

テオルボ #外伝5〜

 オリンが勇者だった頃の仲間で、大賢者と称される全てを知り尽くした全能の参謀。戦いの勝率を算盤で計算していた。

トーマス #100〜

 15年前までリュートに仕えていた、スフォルツェンド魔法兵団所属の神官。再現された餓哭喰噛嚥魂の餌食になってしまう。

ドラム #7〜

 強大なパワーを自慢とする魔界軍王の一人で、幻竜軍を束ねる幻竜王。8月22日生まれ、獅子座の魔族B型。巨大な体躯に2つの頭を持ち、肉体の頑強さとタフさは魔族一。いつかはケストラーをも下して自らが魔族の頂点に立つ野望を抱くが、短気で粗暴で頭が悪く深謀遠慮という言葉の対極にいるので、舎弟のように連れ回しているギータに体よく利用されていることすら気付いていない。気に入らない者の存在は例え味方でも認めず、格下と見なした者は極端に見下すなど、協調性がまるでなく一軍の長としての適性は低い。しかしそれ故にベースにとっては扱い易いらしく、重要な作戦における派手な陽動役を任される事が多い(本人はそう思っていないが)。普段は巨大な二振りの剣や刺付き棍棒等を使った力任せの戦い方をするが、本気を出すと腕を体内に飼っている30体もの様々な竜に変化させ、多種多様なブレスや伸縮自在の刺等を用いて敵を薙ぎ払う。また追い詰められた際には本性である48もの首を持つ超巨大なヒドラへと変貌し、小さな国であれば一撃で丸ごと焼き尽くすほどの破壊力を操る。

トラン #22〜

 幻竜軍に所属する魔族で、ペットと共にスフォルツェンドに潜り込んでいる斥候。独断専行したペットを止められなかったものの、ドラムに事の仔細を連絡する。

トロン・ボーン #13〜

 幼いながらも父親譲りの剣技を身に付けている、ダル・セーニョの王子。5月6日生まれ、牡牛座のB型。身長140cm、体重45kg。父シュリンクスと母ショームに剣を教わりながら何不自由なく育てられたが、魔界軍王の襲撃により平和な日々は唐突に砕かれた。父母の捨身とサイザーに救われた騎士団長のおかげで辛くも命を拾うが、魔族に対して絶対的な恐怖心を抱いてしまう。それでも両親と国の仇を取ると心に決め北を目指す途中で、フィーネ山麓の宿屋に泊まっていたハーメルたちに出会う。最初こそ言動などから身分の低い下々の連中と見下していたが、出現したマウス・ピースとの戦いで勇気を貰うなどして彼らに可能性を見出し、強がってはいても泣き虫で弱虫で臆病な自分を変えるために旅に同行することになる。祖国を滅ぼした一人であるサイザーとの因縁や、あまり戦闘で役立てない自身への不甲斐なさなどを気にして一時的に離脱することはあったが、基本的にはフルートを姉のように慕いつつそれなりに打ち解けていく。そして祖国の廃墟でオル・ゴールやヴォーカルの執拗な嬲りを(サイザーの助けもあって)辛くも打ち破り、肉体的にも精神的にも大きな成長を遂げる。以降は重要な戦力の一人として互いに支え合うことができるようになり、決意を新たに頼れる仲間たちとハーメルンへ攻め入り最終決戦に臨む。一人っ子だったせいか多少我儘な一面があるものの、子供らしい無邪気さと人を思いやれる優しい心の持ち主。それでいて王子としての誇りと両親の数々の教えを胸に、幼いながらも健気に懸命に毎日を生き抜いている。なお豪勢な衣食住を賄えるだけの金銭(推定二億)を持ち歩いているが、その出所は不明(逃げる際に持ち出す余裕があったはずはないので、騎士団長が用意した可能性あり)。まだまだ発展途上ではあるものの剣の達人だった父母譲りの才能は図抜けており、成長するにつれ魔界一の剣客であるギータとも互角に切り結べるようになっていく。得意技も父譲りの獅子奮迅斬。

ニコライ・グリゴーリェヴィチ・ルビンシテイン #72〜

 ロシアの音楽教育者・ピアニスト・作曲家・指揮者で、チャイコフスキーの恩師且つ親友。1835年6月2日生まれ、1881年3月23日没(享年45歳)。

ニッシモ #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊隊員。肉体を液状化できる魔法の使い手で、通称・超液体。昔ティンとマリーがクラーリィを遊園地に誘った時に荷物持ちをやらされ、自分は全く遊べず文句も許されず経費全部奢らされた事がある。

ネプチューン #外伝5〜

 リコーダー王女の父親で、大海王と称される人魚族の王。

パーカス #21〜

 ホルンが女王に就任する前から王家に仕えている執事で、スフォルツェンド公国の秩序を与る有能な宰相。いつもホルンの身を案じており、いかなる時も彼女のために行動する。フルートが初めて城を訪れた時も、先の長くない女王が少しでも愛娘と一緒にいられる時間を増やそうと、突然の事で母を拒絶する彼女に冷淡な態度で取引を持ち掛けた。瞬間移動と思われる魔法を日常的に使用しているほか、強い法力の持ち主で単身でも魔族と亘り合える実力者。

ハープ #外伝1〜

 とある山麓に住んでいる、羊の放牧をしながら孤児たちの面倒も見ている魔法使い。賢者の修業中に出会った孤児たちを見かねて、全員を引き取り育てる事を決めた優しい性格。スフォルツェンドの賢者学校に通っていたが、落ちこぼれだったようで魔法の才はほぼ無い(一応卒業はできた模様)。使える魔法としては、ゆで卵と生卵を見分ける魔法、明日の天気を確実に当てる「究極の魔法」、向こう一週間の天気を確実に当てる「禁断の魔法」(使用後10日間は昏睡状態になる)、目晦ましの閃光呪文など(後にゆで卵を作る魔法も覚えた模様)。なお最大の禁呪として自己犠牲自爆呪文も会得してはいるが、当然ながら生涯に一度きりの禁じ手である。何故か時空転送神聖門の導きによりハーメルンへ子供たちと共に駆けつけ、最終決戦に臨む。

ハープ・シコード #99〜

 グロッケン大帝に仕える近衛師団長兼戦闘司令官で、グローリアー師団の団長。帝国史上最強の精霊武闘の達人で、魔界軍王に勝るとも劣らない実力を持つ。常に沈着冷静で、笑顔を誰も見たことが無い。部下の中には、実弟でもある副官グロリアス=シコードやヴァス=シコードがいる。グロリアスには何かと優秀な兄と比べられるせいで妬まれているが、ヴァスとの関係性は不明。妖精軍長ピコロを含め、多数の妖精と共に力を解き放ち敵を吹き飛ばす、月光という技を得意としている。

ハーメル #1〜

 辺境最強の勇者を自称し魔曲を操って魔族と戦う、パンドラとケストラーの息子。4月13日の金曜日生まれ、牡羊座の魔族B型+人間B型。身長175(後に178)cm、体重58(後に60)kg。座右の銘は「棚からボタもち!!」。ケストラーの魔族の血を色濃く受け継いだため額に角が有り、そのせいで幼少時より母と共に迫害され続けて育った。それでもアンセムの外れに居を構えてからは、ライエルという親友ができるなどして割合平穏な毎日を送っていたが、ベース率いる冥法軍の襲来で粉々に打ち砕かれる事になる。アンセムの人々の裏切りと母が水晶に封じられる様を目撃し、魔族の血に覚醒してアンセムの人々を皆殺しにしてしまったのである。全ては彼の覚醒でケストラーの力を増大させるべくベースが仕組んだ罠であり、後にオーボウの力で我に返った彼は自殺しかねないほどに激しく後悔する。以後は出来る限り人と深く関わる事を避けながら芸で日銭を稼ぎつつ、オーボウと共に魔族討伐を掲げ北へ向かって旅に出る。しかし道中でフルートやトロンと出会いライエルとも再会して、次第に彼を中心としたパーティーが出来上がっていく。実妹サイザーとの誤解による確執、彼の覚醒を促す魔族側の度重なる挑発などで幾度もバラバラになりかけたが、その都度苦難を乗り越えて徐々に確かな絆を築く事に成功。助け合いながら旅を続けて遂にハーメルンの土を踏むこととなり、信頼できる仲間と共に最終決戦に臨む。心が捻くれた母に育てられたせいか、当人もそれに勝るとも劣らない捻くれた性格の持ち主。金に汚く自分からは積極的に動こうとせず、食い逃げや墓場泥棒などは日常茶飯事という外道っぷりである。もっともそれは、人が好きであるが故に暴走し殺してしまわないよう、自分から遠ざけておきたいという彼なりの優しさから来るものでもあったらしい。普段から大きなマントを羽織っているが、中は四次元になっていて様々なものが亜空間を利用して収納されている(土鍋や調理器具、裁縫セットに着ぐるみ、炬燵など)前述のように普段は巨大バイオリンを用い魔曲を操って敵と戦うが、怒りや悲しみなど感情の高ぶりでケストラーの血が覚醒すると、自我を失って敵味方の区別なく暴れ出してしまう。頭の左右に巨大な角が、背中に蝙蝠のような翼が生えた様は正に大魔王の息子そのもので、この状態の彼を力ずくで抑えられるのはオーボウのみ。

バスーン #4〜

 テヌートを支配している逸れ魔族。町民に金を納めさせ、納められない者は殺して見せしめにしている。

バルト #103〜

 リュートが大神官だった頃、スフォルツェンド第5魔法兵団を率いていた将軍。ギータによって軍もろとも壊滅させられた。

パンドラ #1〜

 オリンと人間の女性の間に生まれた聖女で、ハーメルとサイザーの母。1月17日生まれ、山羊座のAB型。身長163cm。理由は不明だが父親とは疎遠になっており、人里離れた山奥でひっそりと暮らしていた。山中で瀕死の重傷を負ったオーボウを見つけ親切心から助けるが、程なくして旅人を装ったケストラーが出現。その策略にまんまと嵌められ、結果的にパンドラの箱に封じられていた全ての魔族を自ら解放してしまった。そこで初めて騙された事を知り絶望に沈むも、オーボウの機転で辛くもケストラーの再封印には成功する。しかし生まれたばかりのサイザーは見せしめとしてベースに攫われ、残ったハーメルは人々に迫害される原因となり(悪魔を産んだ魔女と呼ばれるようになる)、非常に辛く孤独な生活を強いられる羽目に陥る。ただライエルの一家だけは理解を示してくれたため、暫くの間はアンセムの外れで人並みの生活を送る事が出来た。だが束の間の平和は冥法軍の襲来で壊され、挙句に守ろうとしたアンセムの人々の手でベースの眼前に引き出されてしまう。アンセムの人々が虐殺される様を見せられた後、水晶魔法で巨大な水晶に封じられハーメルの覚醒を促す材料にされた。そのままハーメルンに運ばれ、以後はケストラーの部屋にインテリアとして飾られている。身体機能の全てが停止しているので意識は無いが、ハーメル達に悲劇が起こった際に涙を流す等の変化が見られる事がある。元は聖女と呼ばれるに相応しい優れた人格の持ち主だったが、サイザーが攫われハーメルが迫害され始めた辺りから少しずつ捻くれていき、人を信じたい気持ちとどうせ裏切られるという猜疑心の鬩ぎ合う難儀な性格となった。楽器と名の付くものは全てプロ並みに扱える腕の持ち主で、魔曲の名手。ハーメルやライエルに魔曲を教えた先生でもある。

ピエトロ・マスカーニ #12〜

 オペラや管弦楽曲などで成功を収めた、イタリアの作曲家兼指揮者。1863年12月7日生まれ、1945年8月2日没(享年81歳)。

ビオラ #1〜

 北ヨーロッパの山間部に住んでいる少年。母親と二人で暮らしていたが、母親を魔族に殺されてからは一人で懸命に生きてきた。後にハーメルの魔曲ですっかり改心した魔族を、二人目の母として慕うようになる。またいつの間にかテヌートの花売り娘(チャイコフスキーを操る能力に目覚めている)と知り合い、恋仲になる。何故か時空転送神聖門の導きにより二人でハーメルンへ駆けつけ、最終決戦に臨む。

ピック #101〜

 魔界の法と秩序を司る番人で、悪魔型の魔族を統率する悪魔王。魔界でも屈指の実力者でドラムをも上回り、彼が忠誠を誓うのはケストラーとベースのみ(オーボウも彼より強いが、敬意を払っていたかは不明)。よって名を呼ぶことを許しているのも前述の二人だけであり、他者には一律で「法皇」と呼ばせていて迂闊に名を呼んだ者には制裁を加える(オル・ゴールも名を呼んだ事があるが、ベースの副官だからか制裁は加えられなかった)。両肩に喋る顔が乗っており、裁判を行う時は右肩の告発(アッキュゼーション)と左肩の弁護(ディフェンス)の話を元に審判(ジャッジメント)たる彼自身が判決を下す。とはいえ両肩の顔も当然ながら体の一部であり、裁判と銘打っているだけの一人芝居にすぎない。なお気紛れで陪審員(ジュリーマン)に意見を求める事もあるが、これは全て持参の判例集(公判調書とも言い、表紙にはDEATHと書かれている)に収められた魔族に逆らった人間の魂で、あくまでも戯れに聞いているだけである(大概は意見が気に入らず魂を潰してしまう)。魔族の中でも際立って冷酷かつ残忍な性格で、魔族の同胞すらも下賤なコマ程度にしか考えていない。魔道に精通しベースに次ぐ魔力の持ち主で、特に耐魔力は魔族一。肉弾戦は不得手なようで、戦いは基本的に魔法によるものとなる。本性は、三つの首を持つサバトの黒山羊。

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー #4〜

 叙情的で流麗・メランコリックな旋律や絢爛豪華なオーケストレーションで人気の作曲家で、リズムの天才ともいわれるロシア音楽の巨匠。1840年5月7日生まれ、1893年11月6日没(享年53歳)。

火の鳥 #27〜

 ライエルの奏でる組曲・火の鳥によって具現化した、巨大な火の精霊。飛行能力を持つ事もあり、ライエルが最も頻繁に使役する精霊である。その強大な火力は、ドラムのドラゴンをも焼き切るほど。当初はライエル自身をも焼いてしまう事があったが、NASA開発の火星探査用スーツと同じ素材で作られた、5千度にも耐えられる超高温耐熱服に着替える事で克服している(ただし炎に直接触れると燃えてしまう)。

ファイフ #外伝3〜

 ブレーに住んでいる格闘家で、死神の異名を持つ魔物ハンター。自分の身代わりに魔物に殺された父の仇を取るために体を鍛え上げ、並の魔物なら素手で容易く引き千切れるほどになった。倒した魔物は百を超えるが、その戦い方があまりに残酷で魔物のみならず人からも恐れられている。魔物を殺すのが生き甲斐のように言われているが、本来は戦いを嫌う優しい性格。後に時空転送神聖門の導きによりハーメルンへ駆けつけ、最終決戦に臨む。必殺技は、高速で敵を蹴り付ける竜雷天昇烈脚。

ファゴット #5〜

 不死魔族の中でも最強の名を持つ白骨の戦士で、不死軍王とも呼ばれる武術の達人。元は邪悪な神を守護する修道士だったが、魔の力に引きずり込まれて魔族化したという。一国の騎士団を一人で滅ぼしたこともあるらしいが、それがベースの命によるものかは不明(面識はあると思われる)。首無し馬を操り、大勢の不死魔族を率いている。

フィリップ・ペショー #13〜

 詳細不明。ただし世界のワインコンクールで数々の偉業を成し遂げた醸造家に、フィリップ・ショーという人物がいる。

フランツ・フォン・スッペ #5〜

 オペレッタとその序曲で有名な、指揮者や歌手としても活動したオーストリアの作曲家。1819年4月18日生まれ、1895年5月21日没(享年76歳)。

フランツ・ペーター・シューベルト #1〜

 分野を問わず芸術的な名曲を数多く残した、歌曲王とも称される偉大な作曲家。1797年1月31日生まれ、1828年11月19日没(享年31歳)。

フランツ・リスト #98〜

 ドイツやオーストリアなどヨーロッパ各地で活躍した、王政ハンガリー出身のピアニスト・作曲家。1811年10月22日生まれ、1886年7月31日没(享年74歳)。

ブリュンヒルデ #7〜

 ワルキューレズの九人目。感情をあまり表に出さないので、他者には考えが分かり難い。創造当初は極度な人見知りな上、根暗で最悪な性格だったらしい。サイザーに特に目を掛けられており、普段からサイザーの甲冑として役目を全うしている(甲冑となるのは彼女自身が申し出た)。

ブルーサンダー #38〜

 スラー近海に棲んでいる、狂暴な残虐ザメの親分。溺れかけるフルートと死闘を演じた結果、彼女をライバルとして認めた。最終決戦時、ハーメルンに現れてハーメルたちに加勢(?)する。

フルート #2〜

 やむなく孤児となりスタカット村で育った少女で、実はスフォルツェンド王家の正統なる後継者。7月14日生まれの15歳、蟹座の聖女A型。身長155(後に156)cm、スリーサイズはB79cm・W56cm・H80cm。座右の銘は「若いうちの苦労は買い」。ごく普通の娘として平穏な日々を過ごしていたが、チューバの出現とハーメルの来訪により運命は大きく動き出す。ハーメルと共に旅を続けるうちにスフォルツェンドを訪れる事になり、そこで自身の素性と聖女としての宿命を知る。当初は母ホルンを戸惑いと誤解から拒絶するが、自分が孤児になった経緯を知って考えを改める。一度はそのまま王女としての生活を受け入れかけるも、結局はハーメルを追いかけ旅を続ける運びとなった。やがてハーメルの持つ辛い過去と素性を見せつけられ、激しく動揺し苦悩するが仲間たちの助けもあって彼の全てを許容し受け入れる。その結果スフォルツェンド王家の力が完全に目覚め、同時にハーメルの暴走を力ずくでなく鎮静化できる唯一無二の存在となる。そしてコルネットにイジメられたり聖女としての魂を狙われたりといった苦難を乗り越え、遂にハーメルたちと共にハーメルンの土を踏むことに成功。ホルンが以前から計画していた時空転送神聖門の担い手となり、総力を結集した人類の全戦力をハーメルンに導く大役を務め上げた。その後、改めてハーメルたちと共に最終決戦に臨む。素直で元気で明るく健気な、人の気持ちを懸命に理解しようとする心優しい性格の持ち主。その慈愛の精神はスフォルツェンドを背負って立つに相応しく、幾度も崩れかけたパーティーの心を支え救う事となる。またサイザーが致命傷を負った際に初めて回復魔法を使用し、以後は徐々に使いこなせるようになっていく。身体能力こそ人並みで戦闘力は皆無に等しいが(後にコルネットのイジメでブルーサンダーを素手で倒せるほどになる)、何故かハーメルのマリオネットとは相性が良く無理やり戦わされる事も。なお邪を退ける魔法の力は非常に強力で、最終的にはケストラーをも弾くまでになる。

ベース #7〜

 絶大な魔力を持つ魔界軍王の長で、冥法軍を束ねる冥法王。何千年もケストラーの側近を務めてきた腹心であり、組織を纏める事にあまり関心の無いケストラーに代わり魔界軍を永きに亘って統率してきた。智謀・知略に長け様々な策謀を巡らせて多くの事象を裏で操るが、それは全てケストラーのためでありギータと違って反逆心は欠片も無い。かつて多くの魔族と共にパンドラの箱に封じられたが、綻び始めたパンドラの箱から出ることができたので、聖女の探索命令を受けてオーボウと共に外へ出る。やがてオーボウが聖女を発見した事で、密かにケストラーと示し合わせパンドラに箱を開けさせる作戦に貢献した。しかしオーボウの活躍でケストラーは再び封じられ、止む無くケストラーの意を汲んでサイザーを攫い、長い時間を掛けてサイザーを聖杯として成熟させていく。ただ彼自身はケストラーの不在で肉体の衰えが激しくなり(魔力消費を抑える仮の姿を持っていない可能性がある)、聖杯として新たな肉体を得る必要があった。そこで15年前、第一次スフォルツェンド大戦を起こしてリュートの肉体を反魂の法により奪取、朽ちかけた体を捨て首だけとなってリュートの体を新たな肉体とする。以降はハーメルの覚醒を促してケストラーの復活を早めるべく、アンセムの一件を始めとしてハーメル一行に執拗なほどの攻撃を仕掛け、尚且つ直接箱を開ける手段をも模索し続けた。第二次スフォルツェンド大戦・サイザーの離反・ギータの野望・ヴォーカルの行動指針などを巧妙に操っていき、遂にケストラーの復活を成功させる。その後はケストラーの欲するままに聖杯となる者たちの身柄を確保しつつ、限界が近付いてきたリュートの体に代わる聖杯としてフルートの体を狙う。ケストラーほどではないにせよ部下の全てを道具程度にしか考えておらず、使える内は好きにさせるが失敗し次第容赦なく葬り去る冷酷な性格。滅多な事ではハーメルンから出ることはないが、有事の際には皇帝の十字架を駆り冥法軍を率いて自ら戦場に赴く。戦闘は魔法を用いた遠距離戦が主体となるが、リュートの体を得るまでは肉弾戦も行っていた模様。

ペット #22〜

 幻竜軍に所属する魔族で、トランと共にスフォルツェンドに潜り込んでいる斥候。手柄欲しさに独断専行してしまい、クラーリィに滅ぼされてしまった。

ベドルジハ・スメタナ #68〜

 チェコの作曲家・指揮者・ピアニストで、チェコ音楽の祖と言われる国民学派の先駆者。1824年3月2日生まれ、1884年5月12日没(享年60歳)。

ヘビーメータ #124〜

 魔族界一のオラオライケイケ系を自称する、クワイアとコンビを組んでいる悪魔族。本性は多頭の蛇と思われるが、詳細は不明。

ベル #67〜

 スコアに住んでいる少女。父親が王宮騎士であり、ハーメルたちの事を聞いて応援したいと思い花を贈る。その行動が町の人たちにも理解され、改めてハーメルたちを祝福する気持ちが広まった。

ヘルベルト・フォン・スフォルツエンドュウル・レイヴィグル・チェンバレン15世 #100〜

 ホルン女王の夫にして、リュートとフルートの父親。元々スフォルツェンド公国王族の血を引く遠縁の貴族で、当時の国内の皇族では最強の法力を持っていたためホルンの許嫁に選ばれていた。戦闘経験も豊富で、幾度もスフォルツェンドへ侵攻してきた魔族を撃退していたという。第一次スフォルツェンド大戦でも勇敢に戦ったが、6.5秒という短さで殺されてしまった。直接会ったことの無いフルートはともかく、リュートにすら顔を覚えられていなかった影の薄い人物。雷型の魔法を得意としており、詳細は不明だがライジング・サンダーヴレイド、スパニッシュ・ハリケーン、デンジャラス・バレイズ・セイバー、ソウル・アカプルコ、ケンタッキー・ファーム・チキン・いちご畑でププッピドゥといった必殺技を持っていたらしい。

ヘルムウィーゲ #20〜

 ワルキューレズの二人目。はにかみ屋さんで、ちょっとお調子者。

ヘレーネ・フォン・ブロイニング #3〜

 家族愛に恵まれなかったベートーヴェンに対し、家族の一員のように愛情を注いだ女性。

ポセイドン #38〜

 ギリシア神話において最高神ゼウスに次ぐ実力者で、海と地震を司る神。ハーメルに釣られ鍋にされそうなところをフルートに救われた事で恩義を感じ、海でフルートが危機に陥った際は手助けをしてくれるようになる。金の斧のイソップ寓話で有名な女神と結婚しており、最終決戦時には彼女と二人でフルートの応援に駆け付ける。

ホルン #14〜

 フルートの実母にして、スフォルツェンド公国女王。10月24日生まれ、山羊座の聖女A型。身長170cm、スリーサイズはB87cm・W56cm・H86cm。(存在感の薄い)夫ヘルベルトや息子の大神官リュートと共に立派に国を治めていたが、第一次スフォルツェンド大戦においてリュートをベースに奪われてしまう。人質になっていた生後間もないフルートはリュートの最期の力で取り戻せたが、再び人質にされないように手放さざるを得なくなってしまった。親としての責任を果たせない事に胸を痛めつつも国民の前では決して笑顔を絶やさず、傷付いた人には例外なく手を差し伸べて自身の寿命が縮む事も厭わず治療魔法を施す。よって国民の誰からも愛され尊敬されているが、魔族侵攻に対する手段は専守防衛に徹しつつ機会を待つスタンスが多いためか、他国の首脳陣からは辛口の評価も少なくない。しかし実際はその聡明さで先の先まで見据え、奥の手をずっと温め続けていた本当の意味で芯の強い人物であり、それが告知された際は他国の誰もが評価を改めている。成長したフルートとの初邂逅で彼女の誤解もあって拒絶され悲しんでいた時も、直後に勃発した第二次スフォルツェンド大戦では動揺を切り離し毅然と指揮を執っていた(程なくして誤解は解け、親子関係は修復される)。慈愛や優しさといった言葉を具現化したような性情で、二人の子供を持つ事による母性とも相まって大人の落ち着きを感じさせる一方、少し天然でお茶目な一面も持っているなど女性の魅力には事欠かない。またフルートを含むハーメルたちの旅をずっと水晶魔法で見守っているが、余程のことにならない限り手助けや助言は行わない厳しさも持ち合わせている。二度の大戦で治療魔法を数え切れないほど多く行使し、最終決戦時にフルートに託す法力を十字架のペンダントに貯え続けているせいで、急激な老化と衰弱に見舞われ立つこともままならない状態になりつつある。自ら戦いに赴いた事は無いので戦闘能力の有無は不明だが、少なくとも前線で戦える手段は持っていないと思われる。ただドラムの渾身の一撃をも防ぐ結界を張ったり、額から法力を凝縮したビームを放ったりと、皆無ではない模様。

マウス・ピース #13〜

 フィーネ山脈を根城にしている超獣軍所属の魔族で、北の番人と称される巨大な針ねずみ。普段は山と一体化していて、そうと分からず自分に登ってきた人間たちを、自在に出し入れできる針で串刺しにする。狼人間たちを配下にしているが、役立たずと見なせばすぐに始末してしまう冷酷な性格。

孫六 #108〜

 フルートが小さい頃、スタカット村村長に金の無心に来ていたという飲んべのおじさん。ヘルベルトと似ているらしいが、詳細は不明。

マヌエル・デ・ファリャ・イ・マテウ #30〜

 スペインの民族音楽に多大な影響を残した、スペインの作曲家。1876年11月23日生まれ、1946年11月14日没(享年69歳)。

マリー #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊の一人。回復魔法を得意とする。

マリー・ヘルマン #2〜

 マーラーの実母。夫ベルンハルトとはいつも不仲だったが、少なくとも第2子であるマーラーの事は大切に思っていた。心臓病を患っていたという。

水島一純 #120〜

 人間離れした身体能力で死神と恐れられ、パッパラ隊に入隊する事になった中尉。

水の竜 #16〜

 ライエルの奏でる精霊の踊りによって、竜の形に具現化された水の精霊たち。

ミロンガ #99〜

 ガイアルド帝国を統治する王。世界会議に訪れた指導者の一人。

メリー #7〜

 ライエルが小学校5年の時、同級生だった少女。交換日記を3ヶ月続けた後、ライエルをフったという。

モニカ #外伝1〜

 ハープが養っている子供の一人。小羊のメアリーを可愛がっていたが、ハーメルに食べられてしまい落ち込む。何故か時空転送神聖門の導きによりハープたちと共にハーメルンへ駆けつけ、最終決戦に臨む。

ユージン・オーマンディ #14〜

 ハンガリー出身のユダヤ系アメリカ人指揮者。1899年11月18日生まれ、1985年3月12日没(享年85歳)。

雪の竜 #12〜

 ライエルの奏でる精霊の踊りによって、竜の形に具現化された雪の精霊たち。

ゆっこ #スペシャル特別編E〜

 スフォルツェンド公国王宮にて、女王に仕える女官の一人。クラーリィに熱を上げていたが、コルネットに抹殺されてしまった。

ヨーハン・クリストフ・フリードリヒ・フォン・シラー #123〜

 ドイツの詩人・歴史学者・劇作家・思想家で、ゲーテと並ぶドイツ古典主義の代表者。ベートーヴェンが青年時代から尊敬していたという。

ヨハネス・ブラームス #外伝3〜

 バッハやベートーヴェンと共にドイツ音楽における3大Bと称される、19世紀ドイツの作曲家・ピアニスト・指揮者。1833年5月7日生まれ、1897年4月3日没(享年63歳)。

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ #14〜

 18世紀ドイツで活躍した作曲家・音楽家で、バロック音楽の重要な作曲家の一人。1685年3月31日生まれ、1750年7月28日没(享年65歳)。鍵盤楽器の演奏家としても高名で、日本では音楽の父とも称される。

ラーバーブ公 #99〜

 いずこかの国の王と思われるが、詳細は不明。世界会議に参加する予定だったが、殺されて悪魔型の魔族に成り代わられてしまう。

ライエル #6〜

 愛の勇者として各地で魔族退治をしている、アンセム出身の魔曲使い兼精霊使い。11月24日生まれの18歳、射手座のA型。身長173(後に176)cm、体重58(後に61)kg。座右の銘は「愛は地球を救う」。元々彼の家は町の領主であり、4歳の時に町外れに住んでいたパンドラやハーメルと仲良くなった。黄金のピアノを使った魔曲も、パンドラに習ったものである。しばらくは平和な楽しい日々を過ごしていたが、ベース率いる冥法軍の襲撃で全て暗転してしまった。傷心のハーメルを心底気の毒に思いつつも、大魔王の息子であるハーメルを世界のために討たねばならないと本心に蓋をし、両親の仇として地方を転々としながら探し続ける。そして遂にマルカートの町にいるところを発見し襲撃するが、フルートの涙で考えを改め共に旅をすることになる。幾度かの苦難を経て仲間たちと共にハーメルンの土を踏むこととなり、決死の覚悟で最終決戦に臨む。非常に優しく思いやりの塊のような性格で、魔族退治でも愛が報酬とのたまって一切金品を受け取らない。ただ純情すぎて女の子に対して全く免疫がなく、周囲1m以内に女性が入ってくるか、2人以上周りに来ただけで鼻血を吹いて出血多量で死に掛ける(幼い子供や一定年齢以上は対象外)。おまけにピアノがなければまともに話すこともできず、下着など見た日には鼻血だけでなくぶっ倒れてしまう。そうした性癖のせいで、特に小学校時代はイジメの格好の的だったらしい。旅の途中で出会ったサイザーにキスされてから完全に惚れてしまい(実は全てを失った直後に幼いサイザーと出会い励まされており、そのおかげで完全に闇に堕ちずに済んでいる)、彼女の事になるとらしくもなく突っ走った行動に出てしまう事も。最終決戦間近になってようやく想い合う関係となり、初々し過ぎるカップルとなる。戦闘時はハーメル同様に魔曲を操るが、曲そのものよりも曲で生み出した精霊と協力して戦うことが多い。

リード #131〜

 スフォルツェンド聖十字軍王家親衛隊隊員。肉体を超重力化できる魔法の使い手で、通称・核重力。

リコーダー #外伝5〜

 オリンが勇者だった頃の仲間で、海界最強の人魚族の王女。ネプチューン王の娘でもある。海中では敵無しだが、エラ呼吸しかできないので地上での行動は無理。オリンを愛していたらしい。

リュート・S=F #9〜

 第一次スフォルツェンド大戦で命を落とした、元スフォルツェンド王国王子にして第15代大神官。2月14日生まれ、水瓶座の聖者A型。その絶大な法力と人間離れした体術で魔法兵団を束ね、人類の期待を一身に背負った文字通りの救世主だった。強大な魔界軍の侵攻も幾度となく滅ぼしており、いつしか「人類の守護闘神」「スフォルツェンドの魔人」と呼ばれ魔族に畏怖されるようになっていく。そんな折、ベースが自らの衰えた肉体に代わる聖杯を欲したことで第一次スフォルツェンド大戦が勃発。当初こそ優勢だったが、ベースの登場で一気に形勢が逆転。魂を奪われて殺された挙句、反魂の法でベースに操られるだけの人形と化してしまう(当初は強固な意志で拒絶していたが、スタカット村を盾にされ契約せざるを得なかった)。とはいえ時々ホルンやフルートを目にした際、ベースの命令を拒否して予測不可能な行動を起こす事があり、支配が必ずしも完全では無い事が伺える。誰とでも分け隔てなく接することのできる、優しいという言葉をそのまま具象化したような人物で、国中どころか世界中の人々から慕われていた。少し天然な上に相当な不器用で過剰すぎる愛情表現が玉に瑕だったが、周囲の人々を自然と笑顔にさせる天才的な素質を持っていた。妹であるフルートの誕生にも心の底から大喜びし、成長を見守っていける事をとても楽しみにしていたが、それが実現することは無かった。魔人と呼ばれるだけあって戦闘力は非常に高く、肉弾戦のみでもドラムを一撃で沈める程。主にメギドの火を封じた円法陣型の剣を武器とし、人類一の法力と再現に成功した数々の古代魔法を駆使して戦う。なお未来予知の魔法や占いが得意だが、基本的に不吉なもの程的中率が高い。

リュート #141〜

 ハーメルとフルートの三男。叔父のリュートに似ていて、魔法の才も人一倍高い。

リラ #38〜

 スラー聖鬼軍の一人で、スラー共和国第一王女。シターン王とユーフォニア王妃の長女。全身が特殊ゴムでできており、特に斬撃に対して強い耐久性を誇る。また伸縮自在の特性を利用し、敵に絡みついて動きを拘束する事も可能。

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン #3〜

 全聾をはじめ数々の病気に苛まれながらも多くの名曲を世に送り出した、楽聖とまで呼ばれる音楽史上極めて偉大な作曲家の一人。1770年12月16日頃生まれ、1827年3月26日没(享年56歳)。

ルドルフ・ヨハネス・ヨーゼフ・ライナー・フォン・エスターライヒ #7〜

 神聖ローマ皇帝レオポルド二世の末子で、ベートーヴェンのパトロン兼弟子。1788年1月8日生まれ、1831年7月24日没(享年43歳)。

レプトン #99〜

 グローリアー大帝国と契約を結んでいる、古の力を束ねる精霊。三大陸を創造したという大妖精神。

ローベルト・アレクサンダー・シューマン #46〜

 交響曲から合唱曲まで幅広い分野で功績を残した、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家。1810年6月8日生まれ、1856年7月29日没(享年46歳)。

ロスワイセ #20〜

 ワルキューレズの八人目。引っ込み思案で照れ屋だが、素直な性格。ゲルヒルデに可愛がられている。

渡辺道明 #3〜

 スタカット村やテヌート近辺に住んでいると思われる、この漫画の作者。1967年4月14日生まれ、千葉県出身。何故か最終決戦時、ハーメルンに現れてハーメルたちに加勢(?)する。

ワルトラウテ #20〜

 ワルキューレズの三人目。元気で明るく、好奇心旺盛なハリキリ屋。